私立の中高一貫校に通った後、私立の理系大学に進学すると教育費だけで1200万円程度が必要となる。
その学費をどうして工面するか?
その1つの方法として、今年(2016年)4月から、子どもの将来の為の制度、「ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)」がスタートした。
「ジュニアNISA」とは?
「ジュニアNISA」とは?
2016年4月から始まった、未成年者口座での投資における税制優遇制度。
「ジュニアNISA」口座で行った投資から得られる利益を非課税で受け取ることができ、「NISA(少額投資非課税制度)」の未成年者版と言える。
但し、「NISA」と違うのは、原則、子どもが18歳になるまで払い出しはできない。
「ジュニアNISA」4つのポイント
①日本在住の未成年者が口座開設
※運用・管理は親権者が代理で行う。
②非課税額の上限は毎年80万円
③非課税の期間は投資した年から5年間
④18歳以降運用資金が利用可能に。
「ジュニアNISA」の問題点
“「ジュニアNISA」は18歳になるまで払い出しができない”ことから、子どもの大学進学用の費用と考えられる。
ところが、非課税額の上限は毎年80万円、非課税期間は投資した年から5年間なので、80万円×5年で、最高400万円が非課税になる計算だ。
一般的に私立理系だと522万かかるので、「ジュニアNISA」だけでは全く足りない。
もっとも、運用がうまくいけば、400万円以上になる可能性はある。
※国立大学の教育にかかる資金は243万円、私立文系は386万円なので、こういった大学、学部に進学すれば、教育費は「ジュニアNISA」の上限に収まる。
「ジュニアNISA」の最大の利点は株式等の売却益・分配金等に税金がかからないという点。
通常口座の場合、株式等の売却益・分配金等にかかる税金は20%なので、この20%が丸儲けになる。
とは言え、あくまでも「投資」。
運用を間違えば、マイナスになる可能性もある。
ただ、子どもが20歳になれば、「NISA」口座を開設できる。
そして、「ジュニアNISA」口座から以降することができる。
(朝日新聞2016/6/11記事参照)