東京外国為替市場(12月13日)で円相場が一時、1ドル=103円92銭まで、下がり、リーマン・ショック直後の2008年10月6日以来約5年2ヶ月ぶりの円安ドル高水準をつけた。(朝日新聞2013/12/14記事より)
その原因と今後は?

[円安ドル高の原因]

「円安ドル高の原因」は円を売ってドルを買う投資家が増えた為だが、それは、「米国の景気が予想以上に良い」ことにある。

それでは「米国の景気が予想以上に良い」と何故、ドルが買われるのか?

それは、景気の回復ペースが速まっているのであれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が続けてきた大規模な金融緩和を縮小する時期も早まる可能性がある。

市場に大量のお金を流す米国の「量的緩和第3弾」を縮小し、市場に出回るドル資産が減れば、ドルの希少価値が上がってドル高(円安)が進む。

そうした動きを先取りしてドルが買われ円が売られたようだ。

ただ、米金融緩和の縮小は早まるのかどうか、投資家らの見方はまだ割れている。

FRBは今月(12月)17、18の両日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。

最近は「ここで緩和縮小の方針が示されるのではないか」とみる専門家が出てきた。

だが、FRBでは来年(2014年)1月末にイエレン副議長が新議長に昇格する。
議長が交代するときに、規制縮小という大きな決断をする可能性は少ないという見方が根強い。

今後の為替相場予想<

結局、今後の為替相場の動きはFRBの金融緩和の縮小の時期にかかわっていると言える。

専門家の予想は?

「FRBの金融緩和の縮小は、イエレン氏が新議長に就任した後の来年(2014年)3月だろう。緩和縮小による米金利上昇を見越し、来月(1月)末ごろまでは、円安ドル高が進む可能性がある。」(みずほ銀行・唐鎌氏)

「FRBは来週(12月17,18日)のFOMCで金融緩和の縮小を決める可能性がある。米国の金利上昇でドルが買われ、来年(2014年)3月末には1ドル=106円台まで円安ドル高が進むだろう」(大和証券・浅井氏)

米の金融緩和の縮小がいつ決定されるかについては専門家の意見は分かれている。
しかし、金融緩和の縮小が行われるという前提で、それまではドル高(円安)、その後は円高ドル安になるというのが大雑把な見方のようだ。

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