証券会社の窓口で、外国債券(外債)は金利が高いの有利だと勧められることがある。
しかし、金利が高い=有利な投資とは限らない。
外国債券(外債)のリスクとは?

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外債とは?

外債の多くは、海外の政府や企業が借金するために発行した債券のこと。
(日本国債も海外からみれば、「外債」となる)
海外の通過で投資する「外貨建て」の最近がよく売られている。

債券はあらかじめ投資家に対し、満期がきたら投資金額(元本)をすべて返し、事前に示した金利を払うことが約束されている。

満期までに発行元の政府や企業や企業が破綻するようなことがなければ、債券を買った投資家は元本と金利を受け取れる。

このため、経済が安定している国が出した債券(国債)や、財務状況が良い企業の債券(社債)は「安全資産」と言う人もいる。

外債の金利

外債の金利は、その通貨の金利が基準になる。

日本や欧米などよりも、経済成長が続く新興国の金利が高いのが普通。
証券会社の窓口で「金利の高さが魅力」と紹介されるのはこのため。

しかし、金利が高いことばかりに目がいって、商品の仕組みを知らずにかってしまうのはとても危険だ。

満期まで発行元の政府や企業がつぶれなくても、受取額が減ってしまうことがあるからだ。

外貨取り引きの仕組み

外債を買うには、日本の証券会社に代金を日本円で払う。

証券会社が各国の通貨に交換し、発行元にお金を渡す。

満期までに投資家は証券会社を通じて発行元から外貨建てで元本と金利が支払われ、それを日本円に換えた額が受取金になる。

(例)
満期4年で年率8%の金利がつく外債を買った時のランド相場を1ランド=10円とする。
外債を10万ランド分買うには、証券会社に100万円払う。
4年後もランド相場が同じであれば、元本は10万ランド(100万円)で変わらず、金利が元本の8%にあたる8千ランド(8万円)つくので、証券会社から受け取る額は計108万円になる。(証券会社の手数料は考えないとする)

しかし、4年後にランドが1割下がって1ランド=9円になっていたら、108万円も1割減の97万2千円になる。

ランドのようにインフレ率の高い国の通貨は下落しやすいことも注意が必要。

新興国の通貨の価格は変動が激しく、金融機関の専門家でも予想は難しい。

また、発行量が少ない外債は、満期が来る前に市場で売ろうとしても買い手がつかず、損が膨らむリスクもある。
(朝日新聞2014/8/31記事参照)

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