「法人成りの税務と設立のすべて」という本を読みましたので感想と口コミ等を披露します。カバーの袖には「主旨」として「個人事業で飽き足らなくなった事業主に贈る、法人成りのノウハウ集です。・・・」とあります。さて、中身は?
主旨の続き
前述した「主旨」の続きです。
「法人成りのことはこの1冊で理解・対応できるように、法人成りする際の実務上のポイントを税務・会計・労務・登記・行政手続き等の多方面から整理検討しました。どのような会社を作ったらよいか、法人化したらどのような有利なことがあるかまで、法人成りを実践する際のマニュアル本となるように心掛けました。」
この主旨どおりの内容なのかを検証します。
目次
第1章 法人化のメリット・デメリット
第2章 個人課税と法人課税の比較
第3章 法人化に伴う資産の引継ぎに関する税務
第4章 法人設立後の個人にかかる税務
第5章 法人化すれば、こんな方法も使える
第6章 どんな会社を作ればいいのか
第7章 合同会社の設立
第8章 株式会社の設立手続
第9章 労務関係の手続
第10章 許認可関係の手続
感想
分厚いです。300ページ以上あります。
法律の記述が多くて読みづらく面白みがありません。
「法人成り」の本は何冊か読んでいますが、どれも上っ面な説明(法的どうかということ)で、本当に知りたいこと(具体的な実務)は書いてありません。
例えば、退職金の問題。
個人事業の場合、個人事業主に退職金を出すことはできませんが、法人だと役員や家族従業員に退職金を出すことができます。
その場合、どういう形で退職金を処理すればよいのか、本の中では生命保険の話が出てくるのですが、これは死亡保険金であって、退職金ではありません。
「法人成り」に関して全体をカバーしているようですが、十分な内容ではありませんでした。
Amazonのクチコミレビューは現時点ではありません。
本の内容
◇著者:平野 敦士 (著), 吉井 朋子 (著), 久保田 潔 (著), マネージメントリファイン (著)
◇内容:法人成りの税務と設立手続のすべて―有利選択‐税務・会計・労務・登記・行政手続
◇単行本:単行本: 314ページ
◇出版社: 中央経済社 (2011/12)